病気かどうかの判断材料

ハート

早くに治療を始めた方が吉

精神に障害を来たし、社会生活が困難になる病を精神障害などと言いますが、国際的にも国内でも明確な定義がありません。これは発症の原因が未だに不明で、様々な精神症状をはっきりと区切り、病名を診断することが難しいケースもあるからです。その内、統合失調症と双極性障害は、二大精神病として位置づけられています。いずれも若年層での発症が多く、慢性になったり再発しやすかったりするため、生涯にわたって病気をコントロールしていくことが大切です。また、どちらの精神病も妄想や幻覚が生じることで苦しい状態になり、生命の危機に陥ることも少なくないので、早くに受診して治療を開始するのが理想です。精神病の診断は、一般的に国際的な診断基準が用いられます。統合失調症では、妄想か幻覚、まとまりのない発語いずれかが毎日のように1ヶ月間続いたか、さらにそれに合わせて緊張病性の行動や意欲欠如などの症状があったか、といったことが問われます。一方、双極性障害では多様な気分障害を構成する病相を表す気分エピソードを基準に診断するのが一般的です。双極性障害のうつ状態は普通のうつ病と同じなので、躁状態が現れていない状態だとうつ病と診断されるケースも少なくありません。早くに病を発見するには、医師が丁寧に問診することと、家族など普段から患者の様子を知る人から話を聞くことが重要になっています。双極?型障害では誰が見ても尋常でない躁状態が現れるものの、双極?型障害では軽躁状態なため、自分も周囲も気付かないことがあり、注意が必要です。統合失調症や双極性障害などの精神病は、放っておいても自然治癒する病気ではありません。根治を目指すのは難しい病気ではありますが、早くに診断され治療を始めた人のほうが早くに症状をコントロールできるようになり、普通に生活できるようになります。ですから、早期発見、早期治療が勧められています。受診するときは、総合病院の精神科や神経科、精神神経科といった診療科を受診してください。また、診療所であれば精神科や心療内科を標榜しているところが多く、メンタルクリニックという名称を掲げているところも少なくないです。似ている診療科の名称に、脳神経内科という科がありますが、脳や脊髄、神経などに異常があり体に自由が利かなくなる病を扱っており、精神病は診ていません。精神病の原因ははっきりしていなものの、脳の神経などの異常が一つの要因であるのは有力な説です。近年、脳の画像を撮ることで、どこに異常が起こっているのかを知ることができるようになりました。ただ、画像診断機器は高価なため、診療所で導入しているところは滅多にないでしょう。もし脳画像を撮ってほしけれれば、大きな病院を選ぶか、大学病院を紹介してもらいます。精神病は一生コントロールしていく病気なので、医療機関を選ぶときは、通院のしやすさや医師との相性も考えたいところです。どうしても相性が良くないと感じたり、診断内容に納得がいかなかったりする場合は転院するのも一つの方法ですが、それを繰り返すと回復が遅れる可能性がある点には注意してください。